2021年12月10日より、ウェブコミック配信サイト「少年ジャンプ+」にて連載された『タコピーの原罪』。
作者は、『讃歌』、『同人政治』、『ヒーローコンプレックス』、『キスしたい男』といった読切作品で注目を集めた、タイザン5。
『讃歌』で2020年9月期編集部期待賞受賞し、『同人政治』で1億円40漫画賞政治部門佳作を受賞するなど、注目を集めている作者であり、『タコピーの原罪』は、作者にとって初の連載作品となっています!
『タコピーの原罪』は、2022年2月までで第1話の閲覧数は270万、コメント数は4000と話題の作品です!
2022年3月4日に上巻、4月4日に下巻が発売予定です!
今回は、そんな注目の作品『タコピーの原罪』の登場人物(キャラクター)を一覧にしてまとめてみました!
目次
▼あらすじ
ハッピー星のハッピー星人は、宇宙にハッピーを広めるために旅をしている。
その途中、地球におりたったのだが、捕獲されそうになり、空腹で困っていたところを偶然通りかかったしずかという小学生に助けられる。
しずかは給食の残りのパンをハッピー星人にあげ、見た目がタコに似ているうえに語尾に「ピ」をつけるという特徴から、タコピーと名付ける。
タコピーは、ハッピー星から持ってきたハッピー道具を使ってしずかにお礼をしようとするが、どんな道具を出しても彼女は笑うことはなかった。
何とか彼女を笑わせようと、タコピーはハッピーカメラで写真を撮っているところに、しずかの同級生であるまりなと数名の女子が通りかかる。
しずかの悪口を言いながらあるく彼女たちに、しずかが背負うランドセルにはいたずら書きが多数。
学校でいじめを受けていることは、明白なのだが、タコピーは地球人ではないためにその実態を気が付くはずもないまま、毎日しずかを喜ばせようと奮闘する。
そんなある日、しずかの家を訪れた際、彼女が飼っているチャッピーという大型犬を見せてもらったタコピー。
チャッピーと遊んでいるときに、タコピーは初めてしずかの笑顔を見ることになる。
彼女の笑顔を見たタコピーは、しずかをものすごい笑顔にして見せると宣言をした。
しかし、翌日、タコピーの前に現れたのはボロボロの姿でチャッピーの首輪だけをもったしずか。
喧嘩をしてしまったのなら、仲直りをするようにと仲直りリボンというハッピー道具を彼女に渡す。
この時、タコピーは道具を使う際の掟を破ってしまっていたのだが、しずかを笑顔にさせるためには仕方ないと目をつぶってしまう。
その後、やっぱりしずかが仲直りリボンを上手に使えるのか気になったタコピーは彼女の家を訪れるが、そこでタコピーは衝撃な事実を目の当たりにすることになる。
▼登場人物(キャラクター)の一覧
タコピー
ハッピー星から、宇宙にハッピーを広めるために旅をしているハッピー星人。
本名は、「んうえいぬkf」と描写されているが、地球語では認識できない言葉らしい。
旅の途中で地球に降り立ったようだが、地球人に捕獲されそうになり、食べ物もなくお腹を空かせて公園で困っていたところ、しずかに助けてもらう。
大きさ、見た目ともタコのような形をしており、その見た目からしずかによってタコピーと名付けられた。
窮地を救ってくれたことに恩義を感じ、しずかにハッピー星由来のハッピー道具を使ってお礼をしようとするも、彼女は決して笑うこともうれしそうにすることもない。
そこで、タコピーは何とか彼女を笑わせようと奮闘する。
語尾に「ピ」を付けるのが特徴で、しずかとは初めて会ったときから、言葉での会話は問題なく行われているため、言語は日本語を難なく話せると思われる。
一方、地球との文化の違いから的外れな言動も多い。
「いじめ」や「殺す」「自殺」といった言葉も行動も存在しないらしく、しずかがいじめられているという状況を理解することがなかなかできずにいる。
ただ、「死」についての定義は地球と同じらしく、覆す術はハッピー星にも存在せず、死者をよみがえらせることはできない。
ハッピー道具を使う際には、掟として必ずハッピー星人の目が届く範囲で使うこと、異星人に道具を委ねてはいけないことが定められている。
しかし、しずかにお願いされたことでこの掟を破ってしまい、彼女が自殺する道具として使われてしまった。
その後、写真を撮った瞬間に時間を戻すことができるハッピー道具、ハッピーカメラを使いしずかが笑える未来を模索するようになる。
人を疑うことをしらない純粋な性格をしている。
久世 しずか(くせ しずか)
小学4年生。
空腹で困っているタコピーに出会い、給食の残りのパンをあげたところでなつかれることになる。
クラスメイトのまりなやその友達から日常的にいじめを受けている。
いつもTシャツに半ズボンでスニーカーを履いており、服はかなり大きめのサイズを着用している様子。
感情を表に出すことが少なく、異星人であるタコピーに出会った際も驚かなかったほか、まりなに悪口を言われても、ランドセルや学校の机に悪口を書かれていても泣き言一つ言わない。
タコピーが出すハッピー道具に関しても興味を示すことをせず、「いらない」と拒否することが多い。
家族は父親が家を出て行ったことで、母親と愛犬のチャッピーと暮らしている。
家の中は散らかっており、家に母親がいることが少なく、夜中に出歩いていても彼女をとがめる人は誰もいない。
両親にも友達にも心を開いている様子がなく、唯一チャッピーのみが彼女の心のよりどころとなっている。
その証拠にチャッピーがいれば他に何もいらないというような発言をしており、つらい現実もチャッピーと過ごすことで耐え抜けていた。
しかし、チャッピーが彼女の元から連れ去られてしまったことで、生きる希望を無くし自ら死を選ぶこととなる。
雲母坂 まりな(きららざか まりな)
しずかの同級生であり、彼女に対するいじめの主犯。
ロングヘアーでいつもカチューシャをしているのが特徴。
家族は父親と母親がおり、3人暮らしの一人っ子。
悪口、暴力などありとあらゆるいじめをしずかにしている。
学校や帰り道など彼女がしずかに対するいじめは場所を選ばず行われており、気に入らないことがあると、しずかのあとをつけてまでいじめをする。
いじめという文化がないハッピー星に生まれたタコピーは、しずかとまりなはケンカをしてしまっただけだと思い、2人を仲直りさせようとしたこともあった。
しかし、しずかになり替わってまりなの前に現れたときに、彼女から暴力を受け、身をもって恐怖を感じ、まりなと仲直りすることが「無理だ」と実感する。
しずかを死なせないためにするタコピーの手助けはことごとくまりなの逆鱗に触れ、2人の仲は悪化。
彼女がしずかをいじめる理由は、しずかの母親がまりなの父親と不倫をしているから。
父親はしずかの母親と過ごしてばかりいて、家には帰ってこず、帰ってきたとしても母親と喧嘩してばかり。
母親も様子がおかしく、まりなに自分の味方であるように脅迫めいた発言をしていることや、言うことをきかないと暴力をふるっていることもある。
しずかの母親や自分の家庭に関する不満をすべてしずかにぶつけている節がある。
東 直樹(あずま なおき)
しずかとまりなのクラスメイト。
メガネをかけており、真面目な性格で医者の息子。
しずかがいじめられていることを気にしており、彼女が一人になったときに、自分にできることがあれば言って欲しいと告げるも、しずかからは頼られなかった。
しずかを心配して、彼女のあとをついていったことで、タコピーと出会う。
タコピーをはじめてみた時は、開いた口がふさがらないほど驚いた様子を見せ、「気持ち悪」とタコピーに関する感想を述べていた。
常識人に見えるが、人から頼りにされることが彼の生きがいであり、頼られると断れない。
兄に対するコンプレックスが強い。
兄は自分と違い、天才で母親からの期待を一心に受けており、彼女も友達もいるなど、自分とは全く違うことでそのコンプレックスは加速する。
一生懸命勉強をし、兄と同じく100点を取ろうとするも、50点前後しか取れず母親から見放されたことで、自分はまじめなバカで兄は要領も自頭も良いことを小学4年生ながら身をもって知ることとなり打ちのめされる。
しずかは黒髪で二重という容姿から自分の母親の面影を感じ、彼女を救ってあげたいと気に掛けるようになり、彼女のお願いを完璧にやり遂げようともがいてしまう。
完璧が彼の行動指針だが、その方向性はズレていることが多く、限界を迎えそうなところで兄から助け船を出してもらいまりなの死亡について打ち明けた。
チャッピー
しずかが飼っている犬。
白と黒の大型犬。
しずかの父親がいるときから飼っていた犬のようで、母親からは「勝手に置いてった」と嫌われている様子も見られる。
まりなからは「ドブ犬」と言われているとおり、しずかと同じく汚れが目立つ。
しずかには非常によく懐いており、しずかにとってもチャッピーが生きがい。
寝るときはしずかの布団で一緒に寝るなど、しずかにとって唯一の友達。
そんな関係性がまりなの目に留まり標的となる。
夜中にチャッピーの散歩をしているしずかのあとをつけ、、誰もいないところでわざと自分を噛ませ、保健所へ送ってしまう。
ケガを負ったことで優位にたち、またチャッピーが死んだという事実をしずかに押し付け精神的に追い詰めることをする。
チャッピーの死がしずかの自殺へつながると理解したタコピーによって何とか回避させようとされるも、ハッピーカメラを使って101回時間を戻してもチャッピーが死ぬ事実を回避することができなかった。
しずかちゃんの母親
夫が出て行ったことで、しずかと2人暮らし。
水商売をしており、その客であったまりなの父親と愛人関係となっている。
家にほとんどいることは無く、母親らしいことをしている様子もほとんどない。
保健所に来た際も、まりなのケガの様子などを話しただけで、娘の様子を心配することもなく、そのまま出かけてしまう。
しかし、チャッピーが死んだという事実を娘に伝えることはできなかったようで、父親の元に送られたと嘘を告げ、ショックを受けないように配慮をする様子も見られた。
家の中は散らかっており、朝帰りは日常茶飯事。
しずかちゃんの父親
しずかの母親とは夫婦関係は破綻しているようで、東京でさつきとえりちゃんという子どもと東京で新しい生活をしている。
現在一緒に暮らしているさつきたちには、しずかの存在を話しておらず、いきなり訊ねてきたしずかについて関係を問われたときに、言葉を濁し困った様子を見せており、最終的には「知らない」と見捨ててしまった。
東京での暮らしは順調なようで、家の玄関には子供が描いた家族の絵が張られていたり、子供たちからもなつかれていたりと幸せそうな暮らしぶりがうかがえる。
メガネをかけて犬好きな様子。
まりなちゃんの母親
まりなが小学校にあがるころまでは、夫婦円満の様子で幸せな暮らしをしていた。
しかし、夫の浮気がわかったことで家庭は崩壊し、夫とは顔を見合わせるたびに喧嘩をしている。
いつも真っ暗な居間の食卓に座っており、うつむきがちでボロボロ。
家事もまともにしておらず、家じゅう荒れている。
被害者意識が強く、娘であるまりなだけは自分の味方であるよう脅迫めいた態度を見せる。
まりなに対して暴力をふるうこともある。
一方、タコピーがまりなに扮して生活をしていた際には、まりなが違う人間であることに唯一気が付いた人物であり、「大切な娘だから返して欲しい」とタコピーに頭を下げて懇願する様子が見られた。
この母親の様子からまりなを殺害したことに関する罪悪感がタコピーの中に芽生えることとなる。
まりなちゃんの父親
しずかの母親と不倫をしている。
妻に対しては不満ばかりで、顔を合わせると喧嘩をしているが、以前は夫婦仲が良好だったようで、幸せそうな家族写真などがまりなの家に置かれている。
不倫を隠す様子もなく、家に帰らないことが多い。
チャッピーにまりなが噛まれた際も、大ごとにしようとする妻を大したことがないと説得していた。
まりなの言動から、しずかの母親にお金を渡している様子もうかがえる。
東 潤也(あずま じゅんや)
母親によく似た容姿をしており、黒髪の二重。
弟とは違い、要領よく頭も良い。
ゲームばかりしている様子だが、きちんと勉強もできるため弟のコンプレックスの要因となってしまっている。
100点を取ることが当たり前で、都道府県では1位を取るほどの頭の良さ。
また、ある時いきなり髪を染め、グレたうえで、親の反対を押し切ってバイトも始める。
潤也のこの様子は母親を呆れさせる要因になることはなく、母親の心配と感心を引き続ける存在が変わることはなかった。
また、成績も落ちることはなかったうえに、彼女も出来てクラスでも人気者のポジションとなっている様子が弟のコンプレックスを助長させる。
弟が自分に対して負の感情を持っていることに気が付いていながらも、遠くから弟のことを見守り続けていた。
母親から見放され、限界を迎えそうなところで弟に自分を頼るよう手助けをする。
自分の弟だから何でも頼って良いと直樹に告げたことで、兄弟仲が修復に向かうこととなった。
東くんの母親
あずまクリニックで医者をしている。
潤也と直樹の2人の母親であるが、何でもできる兄とがんばってもできない弟ということで、兄にばかり関心を持って子育てをしている。
弟には、兄と同じものを食べさせて生活させているのに、何故勉強ができないのか理解できない様子。
わざと悪い点を取って自分の気を引かせているのだと思っているようで、勉強ができない直樹に見切りをつけてしまう。