小説新潮で1975年から1977年まで連載された筒井康隆による推理小説『富豪刑事』。
大富豪の父を持つ刑事の主人公(神戸大助)が、普通の人じゃ考えもつかないお金の使い方で、様々な難事件を解決していく姿を描いた作品です!
1978年5月に新潮社から単行本が発売され、累計発行部数110万部を突破しています!
そして、連載から45年の時を経て、2020年に現代ならではのオリジナルストーリーでTVアニメ化することが決定しました!
※元々は2020年4月から放送予定だったのですが、コロナの影響で2020年7月に放送延期となりました。
今回は、そんな『富豪刑事』の登場人物(キャラクター)についてまとめてみました!
[itemlink post_id=”21326″]※アニメ版のオリジナルキャラと原作小説にしか登場しないキャラがいます。
目次
▼アニメ『富豪刑事』の登場人物(キャラクター)
神戸 大助
CV.大貫勇輔
本作品の主人公。大富豪・神戸財閥の御曹司にして、警視庁『現代犯罪対策本部準備室』に所属する警察官。階級は警部。お金とテクノロジーの力で事件を解決する。
幸せな幼年時代を過ごしていたが、ある日を境にすべてが虚しくて退屈に感じるようになっていたらしい。
ちなみに、原作小説と同様にアニメ版でも葉巻を嗜んでいる。また、高級ホテルのような豪邸に住んでいる。
▼爆破予告事件にて
爆弾を乗せた車で逃走したヨウコとヒロシを追跡するために、自らの高級車で強引にクラシックカーのパレードを突っ切ろうとした時に、春に止められて車を故障してしまう。
その後、アブラー首長国の王子が乗っていた車を提示額の倍で買い上げて追跡を再開し、信号を操作して逃走車を勝鬨橋に誘導すると、勝鬨橋の橋を跳ね上げて逃走車を川に落とし、爆弾を川の中で爆発させることに成功する。
加藤 春
CV.宮野真守
警視庁『現代犯罪対策本部準備室』に所属する警察官。曲がったことが嫌いな熱血人情派の刑事。金のために働いているのではなく、正義のために働いている。
元々は若手のエースとして捜査一課に所属していたが、とある事件をきっかけに一課を去り、現対本部へ流れ着いた。
▼爆破予告事件にて
ある日、銀座で開催されるクラシックカーフェスティバルに人手が足りないとのことで、警備部から応援要請が来て、その警備に亀井と共に駆り出される。
そして、参加するアブラー首長国の王子を狙った爆破予告がされていたこと、犯人は逮捕されたが爆弾が見つかっていないことを知る。
犯行予告の時間が刻々と迫っていく中、クラシックカーのパレードを強引に突破しようとする高級車が現れ、その車が通行客の親子を轢きそうになるのを止めると、高級車から新任の警部を名乗る男(大助)が降りてくる。
そして、アブラー首長国の王子が乗っていた車で大助が逃走車の追跡を再開しようとするのに、慌てて助手席に飛び乗り、一緒に追跡することに。
信号を操作して逃走車を勝鬨橋に誘導し、勝鬨橋の橋を跳ね上げて逃走車を川に落とそうとする大助に対し、逃走車の運転席に残っていたヨウコを助け、爆弾を川の中で爆発させることに成功する。
清水 幸宏
CV.塩屋酒三
警視庁『現代犯罪対策本部準備室』所属する警察官。職務中に趣味のプラモデルをいじりつつ、のほほんと部下を見守る良き上司。
仲本 長介
CV.神谷明
警視庁『現代犯罪対策本部準備室』に所属する警察官。春が尊敬するベテラン刑事で、かつては捜査一課に所属していた。取り調べが上手い。
亀井 新之助
CV.熊谷健太郎
警視庁『現代犯罪対策本部準備室』に所属する警察官。空気を読まないマイペースなところがあり、仕事への熱意もさほど強くない。
▼爆破予告事件にて
ある日、銀座で開催されるクラシックカーフェスティバルに人手が足りないとのことで、警備部から応援要請が来て、その警備に春と共に駆り出される。
そして、春と共に爆弾を探している最中に、チョコレート専門店から出てきたヨウコとヒロシに遭遇し、ヨウコに拳銃で撃たれるが、ペイント弾であったため怪我は無かった。
佐伯 まほろ
CV.上田麗奈
警視庁『現代犯罪対策本部準備室』所属。現対本部の紅一点。お菓子が大好きで、いつも新作のチェックを欠かさない。
湯本 鉄平
CV.高橋伸也
警視庁『現代犯罪対策本部準備室』所属。
競馬や競艇などをこよなく愛するギャンブラーで、仕事中も予想をしている。
武井 克弘
CV.小山力也
警視庁『捜査一課』所属。常に動じず現場の指揮を執り、部下からの信頼も厚い捜査一課長。元部下である加藤のことも気にかけている。
星野 涼
CV.楠木淳弥
警視庁『捜査一課』所属。生真面目な性格で、組織の統率を重視する。捜査一課を去った加藤を冷ややかな目で見ている。
神戸 鈴江
CV.坂本真綾
大助と春が関わることになった薬物事件の捜査線上に浮上した女性。大助の指示でイセザキの内偵調査を行っていた。
ヨウコ
ヒロシと共に宝石店へ強盗に入ろうとするが、間違えてチョコレート専門店へ強盗に入ってしまう。
そして、お金を奪ってチョコレート専門店から出る際に、爆弾を乗せた車に向かっていた春と亀井に遭遇し、亀井をペイント弾で撃ち、二人が撃たれた動揺している間に車へ乗って逃走する。
最終的には、大助に誘導されて勝鬨橋に差し掛かったタイミングで橋が跳ね上がり、大助と春が乗る車に後ろから押されて川に車と爆弾ごと落ちそうになるが、春によって助けられる。
ヒロシ
組のお金を使い込み、そのお金を他の女に貢いでしまったために、ヨウコと共に宝石店へ強盗に入ろうとするが、間違えてチョコレート専門店へ強盗に入ってしまう。
そして、お金を奪ってチョコレート専門店から出る際に、爆弾を乗せた車に向かっていた春と亀井に遭遇し、ヨウコが亀井をペイント弾で撃って動揺している間に車を確保し、逃走する。
最終的には、大助に誘導されて勝鬨橋に差し掛かったタイミングで橋が跳ね上がり、大助と春が乗る車に後ろから押されて川に車と爆弾ごと落ちそうになるが、ヨウコを運転席に残して車から逃げている。
三田 彰
週刊文秋の記者。芸能担当でフリー。昔、やんちゃしていた時、春に本気で叱ってもらったことに恩を感じており、捜査に協力する。
イセザキ ユウタ
モデル。東大出身でワイドショーのコメンテーターもしている。
グラビアアイドルや芸人などに薬物を売っており、バックには広域暴力団『権田原組』が付いている。
梅津 三樹夫
広域暴力団『権田原組』の若頭。実質的なトップ。
イセザキに薬物を流しており、繋がりのある著名人を招き、不定期にドラッグパーティーを開いている。
▼小説『富豪刑事』の登場人物(キャラクター)
神戸 大助
本作品の主人公。大富豪・神戸喜久右衛門の息子。警察の中でもトップクラスの射撃の腕前を持つ。
キャデラックを乗りまわし、一本8500円のハバナ産の葉巻を嗜み、10万円以上のライターをいつも置き忘れ、イギリスで誂えた背広を着たまま雨の中を歩くなど、一見すると刑事には見えない。
『五億円強奪事件』では、神戸家の私財を投じて4人の容疑者と仲良くなり、容疑者全員が秘書の鈴江に好意を寄せていることを利用するために盛大なパーティー開き、容疑者たちをパーティーに招待する。
そして、パーティーで鈴江に4人を誘惑させ、彼女へ高価な誕生日プレゼント(ダイヤの指輪)をすることを約束させ、パーティー後の容疑者たちの動きを追うことで、犯人が坂本であることを明らかにする。
『宮本社長焼死事件』では、容疑者の江草を宮本社長を殺害した時と同じ条件下に追い込むために、神戸家の私財を投じて江草鋳物工業の新たな商売敵となる会社を作り、江草鋳物の仕事を全て奪うというアイデアを実行する。
神戸喜久右衛門
大助の父親。若い時から様々な悪いことをして金を儲けてきた大富豪。かつては金のためなら何でもするという非情な人間だった。彼の非道ぶりに心を痛め、妻(大助の母親)まで死んでしまったらしい。
年老いた今になって、心の平和に金が役に立たないことに気付くが、何かにお金を使っても財産はむしろ増える一方で、ますます罪悪感に苛まれている。
そのため、息子の大助が刑事として正義のためにお金を使うことが、自らの罪ほろぼしになると考え、泣くほど喜んでいる。
浜田 鈴江
喜久右衛門の秘書。両親を病気で亡くしているのだが、喜久右衛門は自身が彼女の両親が経営する会社を倒産に追い込んだからだと思い込んでおり、彼女の大学への進学費用、寄宿舎の費用、毎月のお小遣い、さらには大学卒業後に自らの秘書として雇っている。
大助のために『五億円強奪事件』の4人の容疑者をパーティーで誘惑し、囮となる役割を果たした。
『宮本社長焼死事件』の際、自ら志願して大助が新しく立ち上げた鋳造会社の秘書を務めることに。
福山警視
『五億円強奪事件』特別捜査本部のキャップ。つい最近退職した前任キャップのあとを引き継いで署にやってきた。でっぷりと肥え、アルフレッド・ヒッチコックにそっくりの顔をしている。
鎌倉警部
『宮本社長焼死事件』のキャップ。大助や猿渡の上司。ジャン・ギャバンにそっくりの顔をしている。聞いただけで飛び上がるほど「迷宮入り」という言葉が嫌い。
狐塚刑事
『五億円強奪事件』発生当時からの捜査員。容疑者の一人・早川昭彦の尾行を担当した。
布引刑事
『五億円強奪事件』の捜査員。前歯が欠け、アルフレッド・E・ニューマンみたいな顔になっている。容疑者の一人・須田順の尾行を担当した。
猿渡刑事
『五億円強奪事件』の捜査員。容疑者の一人・坂本一輝の尾行を担当した。ミステリーファンらしい。
鶴岡刑事
『五億円強奪事件』の捜査員。長身痩駆で眼鏡をかけた刑事というよりは学者タイプの人物。容疑者の一人・幡野哲也の尾行を担当した。
幡野 哲也
『五億円強奪事件』容疑者の一人。職業はカメラ屋の店員で現在30歳。事件発生時は23歳。母親と一戸建てに住んでおり、自宅に工作室を持っている。いわゆる発明狂で、休みの日には自分の発明した品物や設計図を持って、特許事務所へ特許申請の手続きをしに行っている。
大助との交流を経て、自ら玩具製造会社を立ち上げ、世界中で流行する玩具を発明・製造し、本当の大富豪になった。ちなみに、玩具を造るための工場や設備に必要とした資金は大助が貸している。
そして、鈴江の誕生日には彼女に3カラットのダイヤモンドの指輪をプレゼントし、結婚を申し込んでいる。
須田 順
『五億円強奪事件』容疑者の一人。職業は建築会社の社員で現在28歳。事件発生時は21歳。アパートで一人暮らしをしている。実家がたいへん貧乏だったため、金持ちというものを極端に憎んでいる。家のすぐ近くのおでんの屋台が行きつけで、おでん屋のオヤジに会社の社長や重役の悪口を言っている。
大助との交流を経て、貧富の差を実感して階級意識に目覚め、労働組合の委員長となり、ストライキやハンストの活動を始めている。
早川 昭彦
『五億円強奪事件』容疑者の一人。27歳にして、まともな仕事に一年と落ち着いたことがなく、現在はぶらぶら遊んでいる。事件発生時は20歳。下宿で一人暮らしをしている。盗癖があり、学生時代に金を盗んだことがあったが、未成年の時だったために前科はついていない。クレー射撃が趣味で、その腕前は警察で最も優秀な大助と互角なほど上手い。
大助との交流を経て、鈴江に恋し、彼女への誕生日プレゼントを手に入れるために、散弾銃を持って宝石店へ押し入ろうとしたところを現行犯で逮捕された。取り調べで以前にも時計店強盗を犯していたことを自白している。
坂本 一輝
『五億円強奪事件』容疑者の一人。職業はバーテンで現在29歳。事件発生時は22歳。アパートで一人暮らしをしている。趣味はオートバイとビリヤード。ビリヤードはハスラー級の腕前で、それを知らない奴をカモにして金を巻き上げている。
大助との交流を経て、鈴江に恋し、彼女への誕生日プレゼントを買うために、お金が必要となって一人で山に入り、五億円入りのトランクを持って山から出てきたところを逮捕された。
宮本 法男
宮本鋳造株式会社の社長。48歳。秘密主義の人で、社長室に勝手に入れるのは秘書と守衛の二人だけであった。研究熱心な人でもあり、社長室に一人で残って毎晩、音楽を聴きながら深夜まで勉強していた。
自社が入ったビル(三階建て鉄筋コンクリート)の三階社長室で焼死しているのが発見された。
松平 甚一郎
宮本鋳造株式会社が入っているビルの守衛。いつものように夜の社内を見回っている途中、社長室で火事が起きていることに気付き、消防に通報した人物。元警官であり、職務に忠実でたいへん優秀だったらしく、宮本社長に強い恩義を感じていた。
柴田 つね子
宮本社長の秘書。37歳の独身で、主人に死に別れて二人の子供がいる。宮本社長の親友の奥さんだったために雇われた。
江草 竜雄
江草鋳物工業の社長。同業者であり最大のライバルであった宮本社長と交流があり、優秀な技術者であった宮本社長にしばしば助言を乞いに来ていた。宮本社長が焼死した夜、17時半以降に社長室を訪れたたった一人の人物。
榎本
本大の名誉教授を務め、鋳造の専門家として世界で三本の指に入り、文化勲章を貰っている工学博士。
かつて、喜久右衛門があちこちの企業の製品の欠陥を暴いてはその企業を乗っ取っていた頃、喜久右衛門の依頼で製品の欠陥を誇張した検査報告を行い、その代わりに研究所を建ててもらった。
『宮本社長焼死事件』の際、喜久右衛門の指示により前歴を隠して大助が新しく立ち上げた鋳造会社の技師を務めることに。
設楽
新東京造船の社長。
『宮本社長焼死事件』の際、喜久右衛門の指示により前歴を隠して大助が新しく立ち上げた鋳造会社の監査役を務めることに。
浮田
阪神金属工業の経理担当重役。
『宮本社長焼死事件』の際、喜久右衛門の指示により前歴を隠して大助が新しく立ち上げた鋳造会社の経理課長を務めることに。
菊田
千代田グランド・ホテルの社長。かつて、板ガラスの営業で月に520億円というとんでもない取引をした逸話を持つ。
『宮本社長焼死事件』の際、喜久右衛門の指示により前歴を隠して大助が新しく立ち上げた鋳造会社の営業課長を務めることに。